コラム一覧

  • TOP>コラム
骨粗しょう症の生活指導について

骨粗しょう症は、骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。特に高齢の方は転倒による骨折のリスクが高く、日常生活の中での予防がとても大切です。適切な食事・運動・生活習慣を取り入れ、健康な骨を維持しましょう。


1. 食事で骨を強くする

✅ カルシウムをしっかり摂る

カルシウムは骨の主成分です。毎日の食事で十分に摂取しましょう。

📌 カルシウムを多く含む食品

  • 牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品
  • 小魚(いわし、ししゃも、ちりめんじゃこ など)
  • 大豆製品(豆腐、納豆 など)
  • 緑黄色野菜(小松菜、ほうれん草 など)

✅ ビタミンDでカルシウムの吸収をサポート

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける大切な栄養素です。

📌 ビタミンDを多く含む食品

  • 鮭・さんま・いわし などの青魚
  • きのこ類(しいたけ、しめじ など)

📌 日光浴でビタミンDを増やす

  • 1日 15~30分、散歩や日向ぼっこをしましょう
  • 室内でも 窓越しの日光 を浴びると効果的

✅ ビタミンKで骨の形成をサポート

📌 納豆、ブロッコリー、ほうれん草 などを積極的に摂取しましょう。


2. 適度な運動で骨を強くする

適度な運動は、骨密度を維持し、転倒を防ぐ筋力をつけるのに役立ちます。

✅ 骨に適度な刺激を与える運動

📌 ウォーキング・ジョギング(骨に負荷をかける有酸素運動)
📌 スクワット・軽い筋トレ(下半身の筋力を鍛えて転倒を予防)
📌 ストレッチ・ヨガ(関節の柔軟性を高めてケガを防ぐ)

✅ 毎日の生活に取り入れやすい運動

  • エレベーターではなく階段を使う
  • 買い物の際に少し遠回りして歩く
  • テレビを見ながら足踏み運動をする

無理のない範囲で、継続することが大切です!


3. 転倒を防ぐ生活習慣

骨粗しょう症の方は、転倒による骨折に注意が必要です。

✅ 家の中の安全対策

📌 絨毯やカーペットの段差をなくす
📌 床に物を置かない(つまずきやすい場所を作らない)
📌 夜間の移動は足元をしっかり照らす

✅ 正しい姿勢を意識する

📌 背筋を伸ばし、猫背にならないように意識する
📌 長時間の座りっぱなしを避け、こまめに動く


4. 生活習慣の見直し

✅ 禁煙・飲酒を控えめに

  • 喫煙は骨の新陳代謝を妨げ、骨密度を低下させます
  • アルコールの飲み過ぎはカルシウムの吸収を阻害するため、適量を守りましょう

✅ 定期的な検査を受ける

  • 骨密度測定を定期的に行い、骨の状態をチェック
  • 医師の指導のもと、必要に応じて薬を服用する

まとめ

カルシウム・ビタミンD・ビタミンKをしっかり摂る
適度な運動で骨と筋力を鍛える
転倒を防ぐために家の環境を整える
禁煙・節酒を心がけ、健康的な生活を送る
定期的に骨密度をチェックし、早めの対策をする

骨粗しょう症は、日々の生活習慣で予防が可能です。 無理なく続けられる方法を取り入れ、健康な骨を維持していきましょう!

骨折が起こりやすい部位

骨折が起こりやすい骨粗鬆症の部位は、背骨、太ももの付け根、手首、上腕骨です。

背骨の骨折は圧迫骨折が主に起こります。レントゲンでは上下の方向で圧迫されたように見えます。一度骨折が起きてしまうと元には戻りません。また、数か所で骨折が発生した場合は、身長が低くなったり猫背(いわゆる背中が丸くなった状態)になったりする場合があります。しかし、痛みが出るのは3割程度と言われており、7割の人は骨折に気がつきません。背中が丸くなったり、若い頃より身長が数センチ以上低くなったりした場合は圧迫骨折を疑います。

また、背骨の圧迫骨折の後には大腿骨頚部骨折を続けて起こすことがよくあります。大腿骨の骨折に関しては手術が必要になったり保存的に治療したりする場合もありますが、元通りの生活に戻れる保証はなく歩行に支障が出たり寝たきりになったりする場合もあるので注意が必要です。

きょうの健康2017/3/6(月)
こうして骨を守る 骨粗しょう症の予防と治療「忍び寄る骨粗しょう症」
骨粗しょう症の原因

骨粗鬆症の原因としては様々な要因がありますが、年齢によって腸のカルシウム吸収が悪くなり骨がもろくなることが主な原因となります。女性の場合は、閉経すると女性ホルモンの分泌量が急に減少するため、骨のカルシウムが減少します。また、若い頃の過度なダイエットはカルシウムなどの栄養素が不足するため閉経後の早い時期に骨粗鬆症を起こすことがあります。若い頃のダイエットには十分な注意が必要です。

また、運動不足により骨への刺激が減少すると丈夫な骨が作られずに骨芽細胞が不活性化し新しい骨を作る力が低下します。飲酒やタバコなども骨粗鬆症の原因となります。糖尿病や慢性腎臓病などの生活習慣病も骨芽細胞の働きが低下し骨塩量が減少します。また、家族に骨粗鬆症のある人は遺伝しやすいと言われています。

 

骨粗しょう症の検査

MD法

骨粗鬆症の検査にはレントゲンで骨塩量を調べるdxea方や MD 法などがあります。

骨粗鬆症の薬としては骨を壊す働きを抑える薬ビスホスホネート、デノスマブ、サームなどがあります。その他に骨を作る働きを高める薬、副甲状腺ホルモン薬、骨の作り替えのバランスを調整する薬やビタミン D 3などもあります。

骨粗しょう症の薬


 






きょうの健康2017/3/9(木)放送
こうして骨を守る 骨粗しょう症の予防と治療「薬の選択」

ページトップ