薬は血圧を下げる目的のためだけで飲むわけではありません。
日本ではおよそ4000万人が高血圧と言われています。そのうち薬を飲んでいる人は2000万人、さらにコントロールが良好だと言われているのは500万人程度だと報告されています。多くの人が血圧を適切にコントロールできていないことがわかっています。
その原因は薬に対する理解不足です。薬に悪いイメージを持っていたり途中でやめてしまったりする人の中には、薬に対して間違った認識を持っていたり薬を飲む本当の意味を理解していなかったりすることが考えられます。
実は血圧の薬は血圧を下げるためだけではなく、脳や心臓や腎臓などの大切な臓器を守ることが本当の目的なのです。血圧の薬を飲むことで、脳、心臓や腎臓など高血圧によってダメージを受けやすい大切な臓器を守っているという認識を持ってください。
血圧の薬には大きく分けて2つのタイプがあります。血管を広げるタイプと血液の量を減らすタイプです。
カルシウム拮抗薬やARB・ACE阻害薬などは血管を広げる薬です。
血液の量を減らす薬は利尿剤があります。また、これらの薬に加えて2、3種類併用することによって血圧を下げる効果を狙っていきます。
今処方されている薬は副作用が少ない薬がほとんどです。気になる症状や不快な感じがあった場合は、自己判断で薬を飲むのを止めず、主治医と相談して自分に合った薬を見つけていきましょう。